うなぎの栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 27, 2009

栄養と薬効
土用には〝うなぎ″と、夏パテ解消に効くと江戸時代から、その栄養価については定評があります。しかし、食用の歴史は古く1000年以上もさかのぼり、「万葉集」にも大伴家持が友人にうなぎをすすめたという内容の歌が残っています。うなぎが滋養強壮食品であることを平安時代の人も経験的に知っていたのでしょう。
分布は、本州の東北以南の太平洋沿岸・朝鮮半島西部・中国。河川や湖沼などのき
れいな砂泥地をすみかとしますが、産卵のために海に下ります。生まれた稚魚は群を
なして川を遡上します。この稚魚をとって養殖したのが養殖うなぎです。
古来、うなぎは強壮食品とされてきました。確かにうなぎには、豊富なたんばく質や、蒲焼き1人前で1日の必要量の3倍も含まれるビタミンAをはじめ、B1・B2・E、カルシウム、鉄、EPA・DHA (養殖物はいわしやさばを飼料にするので、この成分がふえてきたといわれている) など、優れた栄養素が高水準で含まれています。さらに、ムコ多糖体という注目すべき物質も含まれます。
ビタミンAは、ガン細胞の分裂を抑える作用 (ビタミンC&ビタミンEと組むと一層強力に働く) がありますが、身近なところでは粘膜の健康を保ち、風邪対策に役立つ成分です。
ムコ多糖体は、ヌルヌルした動物に含まれる多糖体の一つで、弱った胃腸の粘膜を優しく保護して消化吸収を助けてくれるボディガードのような存在なのです。淡泊な食事になりがちな夏に、スタミナをつけ、消化もよくするうなぎです。江戸時代、平賀源内が発案したという「土用の丑の日」も、実はたいへん理にかなった食習慣といえます。
調理のポイント
脂質が多いため、カロリーが高くなるうなぎ。蒲焼きのこってりとした脂が気になる方には、蒸して脂を落とす白焼きがおすすめです。緑黄色野菜の副菜や酢ものと一緒だとさらにさっぱり食べられ、うなぎにはないビタミンCや食物繊維の補給もできて一石二鳥です。

ところで、蒲焼きに〝さんしょう″は、香りだけでなく脂肪の酸化を防いだり、消化を助ける役割もあります。「さんしょう」は定番通りに使いたいもの。頭や肝、骨も利用できます。かぶと焼き、肝吸い、揚げて骨せんべいなどで。

選び方と保存
旬は7月未。養殖ものなら小ぶりのもの(150gぐらい)。皮膚に光沢があり身がはっているものが美味。
効果的な組み合わせ
不足するビタミンCと食物繊維を補いましょう。うなぎにはコレステロールも多いので、これを体外に運び出す食物繊維ははずせない必須相棒です。


ウニの栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 25, 2009

栄養と薬効
うには、無脊椎の海洋動物で、ほとんどの海に生息し、種類は多いのですが、多くは食べられない種。独特の粘液と香りには磯の香り(ヨード臭)があります。食用としているのは産卵期の成熟した生殖巣。最も美味なのはバランウニ(旬は春)、ムラサキウニ(初夏~夏)、アカウニ(夏~秋)。
江戸時代には天下の三大珍味といわれていました。うま味の主成分は、グリシン・アラニン・メチオニンなどです。
魚よりやや少なめのたんばく質、脂質、ビタミンA(1200IU)・B群、ナイアシン、鉄が豊富です。
生うにの強精強壮作用はよく知られているところです。日本の古い本草書(薬草や食物の薬効を書いた本) には、胃腸を丈夫にし、食をすすめる。また、酒を少し入れたものは下痢、腹痛によいと書いてあります。
ともあれ、疲れたときの〝元気の素″には最適な食品です。


調理のポイント

生のまま、わさびじょうゆで食べるのが一番です。殻ごと焼いた焼きうにも美味。ワインに合わせるのなら、ヨード臭をやわらげるためにレモン汁をかけるのも一手。

選び方と保存

木箱の詰められているものは、粒が小さくはっきりしていて、ふっくらと盛り上がり、オレンジ色の光沢で、だれていないもの。白っぽく身のゆるんだものは不可。殻つきならトゲが堅く、口の穴がしっかり閉じているものを。いずれにしても傷みやすいのでなるべく早く食べきるように。


カツオの栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 23, 2009

栄養と薬効
かつおは全世界の暖海に広く分布する回遊魚です。日本近海には春先の黒潮にのって北上し、秋には三陸沖でUターン。かつおほど鮮やかな季節感を届けてくれる魚はほかにはありません。
栄養的な特徴は、ホルモンの生成に関与するたんばく質を100g中25gを占めるほど含み、血合いには健康増進に役立つビタミンB12・ナイアシン・鉄・タウリンを豊富に含み、その成分と量はレバーに勝るとも劣らないといわれています。
ビタミンB12 (100g中16.2g。魚肉ではトップ) は悪性貧血の予防、神経のバランスを保つなどに働くビタミンです。
ナイアシンは血行をよくするほか、二日酔いも予防する。鉄は貧血を予防し、タウリンは血圧やコレステロールを下げるという有効成分です。
また、カルシウムの吸収を促進し、骨租繋症を予防するリンやビタミンDを含んでいることも魅力です。薬効のある魚として貫禄充分です。
ところで、初夏に出回る初がつおは、江戸時代は「女房を質に入れても食べたい」と思わせるほどの人気でした。
実は、その女性にこそ食べてもらいたい〝かつお″ です。
女性にとっての薬効は、まず、豊富に含まれるカルシウム、カルシウムの吸収を促進し、骨租馨症を防いでくれるビタミンD、ホルモンの生成にかかわる良質たんばく質、疲労回復や神経に作用するビタミンB群、血を作る鉄、血液をきれいにする不飽和脂肪酸のEPA (エイコサペンタエン酸)。
美しく活動的な女性にぴったりの食材なのです。
調理のポイント
ほどよい脂肪と、うま昧成分たっぷりのかつおは、新鮮なものなら、〝たたき″が一番でしょう。鮮度が落ちやすいかつおの生臭みをあぶることで、いぶし香をつけ、表面を焼き固めて、うま味を封じ込める調理法。
和風なら、好みの薬味をたっぷり添える。洋風なら、にんにくを利かせたオリーブ油で作ったドレッシングにハーブがことのほかよく合います。

選び方と保存

旬は、うれしいことに、初がつおの新緑の晩春のころと、戻りがつおの秋と2回。初がつおは脂肪が少ないのでさっぱりとした味わい。戻りがつおは脂がのつていて、まぐろにまけない濃厚な風味が身上です。切り身で買う場合は血合いの部分がはっきりしているものを。丸ごとなら、エラが赤く、表面の縞模様がくっきりしているものがおいしく新鮮です。
効果的な組み合わせ
「勝魚」という名にふさわしいヘルシーさ。緑黄色野菜のビタミン類、植物油や種実類のビタミンEなどを合わせて、EPA・DHAの酸化を防げば栄養満点。有効成分のカプセル・血合いは捨てずに活用を。


タラの栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 17, 2009

栄養と薬効
鱈という字をあてるように、冬の季節の魚です。「たらふく食う」 の 〝たら″は、この魚を語源とされたように、驚くほどの食欲でより好みせず何でも食べます。この大食漢のおなかのブックリとふくれ上がったあたりを指しての命名でしょう。

小ぶりのスケトウダラも、昨今は「たら」といい、その卵巣が「たらこ」 です。北方の寒流に生息し、肉質が変わりやすいために捕獲したらすぐにかまぼこの原料のすり身に加工されます。
底魚ですから、たんばく質や脂質(脂質は100g中0・4gときわめて低い) はそれほど
多くないのですが、グルタミン酸やイノシン酸が豊富なので淡泊ながら大変旨い。
ビタミン類やミネラル類などは青魚などに比べるとやや控えめながら、まんべんなく含んでいるので、低カロリーでヘルシーな食材として利用したい魚です。
このように突出する栄養素は少ないのですがビタミンDは比較的多く含まれています。Dは、カルシウムやリンの栄養吸収をよくして骨や歯を丈夫にし、骨粗鬆症の予防に不可欠の栄養素です。


調理のポイント

何といっても「たらちり (鍋もの)」。保存はかす漬けやみそ漬けで。

選び方と保存
冬。厳寒のころが旬。切り身なら、ふっくらとした身にはりがあり、断面に透明感があるものを。
効果的な組み合わせ
淡泊な味が身上のたらです。各食材とのマッチングは◎。不足するビタミンA・Cを緑黄色野菜、カルシウムを牛乳や海草類で補う献立を考えましょう。


イワシの栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 14, 2009

栄養と薬効
大衆魚No.1のいわしは、魚好きの人によると、「たい」よりおいしいといいます。いわしの仲間は、ニシンやサッパなどで、ウルメイワシ・カタクチイワシは種類が違います。一般にいわしといえば、マイワシ(真鰯) を指します。
刺し身、つみれ、煮つけ、干物、フライと、どんな食べ方をしてもおいしいだけでなく、良質のたんばく質や、骨を丈夫にする栄養素がたっぷり含まれています。カルシウムの含有量は、100g当り70mgと多く、しかもカルシウムの吸収率を上げるビタミンDは抜群の量ですから心強い。つまり、一石二鳥で効率よくカルシウムを活用することができるのです。骨や歯の強化・骨租髭症を予防するためにも、たっぷり食べて骨に貯金しておきましょう。
ビタミンB2も豊富です。B2は成長を促進し、細胞の再生を助け、粘膜を保護する栄養素です。健やかな皮膚・髪・爪の維持に、目の疲れなど目には欠かせないビタミンなのです。
また、EPA (エイコサペンタエン酸)が多く、血液の流れをよくして血中コレステロールを下げる働きがあります。おまけに、頭をよくする・ボケ防止によいといわれる話題のDHA (ドコサヘキサエン酸)も含まれており、育ち盛りの子どもからお年寄りまで、生涯を通じて健康を守る魚。
おまけに脳神経の働きを助け、血液の循環をよくする成分・ナイアシンも含まれていますから効果抜群です。

調理のポイント
タップリ含まれているカルシウムを上手にとるには、いわしを骨ごと食べるのが一番です。梅干し煮は、梅干しの酸で骨まで柔らかくなり、丸ごと食べられます。しょうがを一緒に用いれば、いわし独特のにおいを消してくれます。
話題のEPA・DHAを含む不飽和脂肪酸は酸化されやすいので新鮮なうちに調理をすることが薬効活用の条件です。また、抗酸化作用のある緑黄色野菜と組み合わせるのがポイントです。
選び方と保存
ウロコがたくさんついていて、青く光り、身にはりがあり、眼が澄んではっきりしたものを選びます。体がピーンとし、身に比べて頭が小さく見え、腹太りがおいしい。
保存は新鮮ないわしを塩で締め、酒・みりんでゆるめたみそで2日ほど漬けるなど。
効果的な組み合わせ
EPA・DHAの体内での酸化を防ぐために緑黄色野菜に含まれるβ-カロチン、ビタミンC・Eと組み合わせましょう。


帆立貝の栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 13, 2009

栄養と薬効
帆立貝は、昔、殻を帆のように立てて海上を進むと信じられていました。しかし、これは俗説。
実際は強く殻を開閉して殻のすき間から海水を噴射し、ジェット推進によって一度に1~2mも海中を移動するのです。寒海性で、東北地方から北海道、サハリン近海、オホーツク海に分布します。
天然物の主産地は北海道や青森ですが、近年は市場に出回るほとんどが養殖物です。
帆立貝柱は、高たんばく・低カロリーで、糖質や脂質の代謝に関与するビタミンB2を含みますからダイエットには最適食品です。
ほかに、ビタミンE、鉄、亜鉛、タウリンなどを豊富に含みます。なかでも、とくに注目したいのはタウリンが多いこと。タウリンは魚肉に含まれる含硫アミノ酸の一種ですが、帆立貝柱の含有量は、その中でもトップクラスです。肝臓機能を高め、心血管疾患の予防などに働くほか、網膜の発達を促進させたり、視力の低下を防いだりする作用があり、疲労で衰えた視力を回復するよう働いてくれます。食物繊維と組み合わせると相乗効果で効用が高まります。
ミネラルのうち、亜鉛は〝かき″に次ぐ量です。亜鉛は、味覚や嗅覚の機能を正常に保つように働く栄養素。
ストレスが多いと亜鉛の消費量がますといわれています。ストレスが過剰な人にはうってつけの食品。
独特のうま味のもとはグルタミン酸、イノシン酸などから生まれ、生食でも充分おいしいのですが、干し貝のほうが、栄養価やうま味、薬効がより上回ります。
中国料理では乾貝(かんぺい) といい、高級中華料理素材として用いられています。
濃厚なうま味のあるスープがとれます。
調理のポイント
殻つきの帆立貝から身を外すときは、平らなほうを上にして持ち、隙間からナイフを差し込み、上の殻についている貝柱を殻に沿って切り、次に下の殻から貝柱を外し、ヒモ、ワタを外します。
腸に毒をもっている場合があるので、殻つきのものは貝柱とヒモ以外は食べないように注意しましょう。
民間療法の食養に、疲れ目に、大根を皮ごとすりおろした汁に、帆立貝柱を加えてスープを作り、続けて飲む方法があります。
選び方と保存
冬から春が旬ですが、3~4年ものがおいしく、殻つきなら口を少し開け、触るとさっと殻を閉じるものが新鮮です。むき身なら、指ではじくと弾力があり、柱につやがあるもの。
貝柱なら柱が大きく、こんもりと盛り上がり、透明感とつやのあるものを選びます。
ワタが黒ずんでいるものは鮮度が落ちています。ワタは生食しないように。毒性プランクトンを食べていると中毒になることがあります。
効果的な組み合わせ
貝柱のたんばく質含有量は貝類の中では最高。100g中20.8g (貝全体では13.8g)。このたんばく質が吸収を高める栄養素は、カルシウム、鉄、ビタミンCです。とくに、これらを含む緑黄色野菜とは「仲よし」と覚えておくとよいでしょう。骨租髭症、鉄欠乏性貧血、風邪などの感染症を予防します。ビタミンB2も豊富です。ビタミンEと組み合わせればはりのある肌作り効果があります。タウリンは食物繊維とで、肝臓の働きを高め眼精疲労に有効です。


太刀魚の栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 13, 2009

栄養と薬効
太刀に似た姿から、この名がつけられたといいます。平たく細長い形で、ウロコはなく、表皮は銀色の粉(グアニンによる)に輝き、1mにもなる大型の魚です。日本では、北海道から西日本、東シナ海まで広く分布して、群をなして大移動しながら生息しています。
全身を包んでいる銀色の粉は模造真珠に使われています。目立った栄養素はみられませんが、比較的多い脂肪には、動脈硬化や心筋梗塞の予防に役立つEPA、記憶力や集中力を高めボケ防止も有効なDHAが含まれています旬は脂ののった夏で、そのころがEPA・DHAも増加しています。
そのほかには、ビタミンA・Dも含まれます。Aは皮膚や粘膜の健康に欠かせません。Dは、カルシウムの骨への定着に必要などタミンです。
調理のポイント
刺し身、塩焼きが一番といわれる魚ですが、洋風・韓国風にも合うところを試みたい食材です。韓国風なら、にんにく・ねぎ・ごま・赤唐辛子・酒・砂糖・しょうゆ・ごま油のタレにつけてから焼き、つけ汁をからませて仕上げる料理。洋風なら、にんにくをきかせてトマト煮
込みなどがおいしい。

選び方と保存
初春から夏。最も脂がのって旨いのは夏。銀色の表皮が鏡のように輝いていて、皮のグアニン質が鮮明で傷がないこと。身が堅いもので、1m前後のものが美味です。切り身の場合も同様で、表皮のチェックをしてください。


サケの栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 11, 2009

栄養と薬効
晩秋、川の上流で産卵し、孵化した稚魚は、春4cmほどになると川を下り海で育ち1m前後の成魚となって生まれ故郷の川に戻ってきます。一般に、さけと呼ばれているのは、「シロザケ」か「ギンザケ」 です。市場に多く登場しているのは「シロザケ」。種類によって、色の濃度は異なります。最も赤いのが「紅ざけ」です。養殖も盛んになった昨今ですが、産卵のために群れをなして遡上する姿は、初夏の〝かつお″に劣らない秋の風物詩です。
さて、さけは、良質なたんばく質(他の魚肉より消化・吸収がいい)と脂肪に富み、血液をサラサラにするEPA、脳の細胞を活性化するDHA、ビタミンB群、脳神経の働きを助け、血行をよくするナイアシン、さらに味覚を正常に保つ亜鉛などミネラル類がたっぷりで、生活習慣病予防にはぴったりな魚です。
ビタミン類の中では、A効力が200IUも含まれ、粘膜や皮膚の健康には欠かせません。
また、骨の吸収率を高めるビタミンDも充分。成長促進・消化を助けるビタミンB群、血行をよくするビタミンEも豊富。
どこからみても、ヘルシーな〝さけ″で、万人向きですが、ことに、コンピューターなどを使う人には最適食品。1日中ワープロやパソコンに向かうことの多い方は、「肩がこる」「目が疲れる」といった症状で悩んでいませんか? これは同じ姿勢を長時間とり続けるために起こる血行不良が原因。そうしたつらい症状をやわらげてくれます。

調理のポイント
塩辛すぎた「塩ざけ」に出合うことがあります。そんなときは、焼いたさけをほぐし、日本酒をひとふりすれば常備薬に早変わり。さけフレークとして保存性も高まります。ちなみに、お弁当のおかずとして焼くのなら、火にかける前に、切り身に酒をひとふりするのがおすすめ。さめても、魚臭くなく美味。

選び方と保存
切り身なら、身に白い脂肪が筋状に入っていて、きれいなサーモンピンク色のもの。1尾ものなら、ウロコが銀色に光り、身にはりがあり、エラが鮮紅色で、歯のようにきれいに並び、くずれていないものを選びます。4kg前後のオスが旨い。
効果的な組み合わせ
ビタミンA・B・B・D、カルシウムが多いのが魅力。不足しているビタミンCを、緑黄色野菜や果物で補い、豊富に含まれるB群には吸収を促進するアリシンを含むねぎや玉ねぎ、にんにくと組み合わせるとよいでしょう。


鯛の栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 10, 2009

栄養と薬効
姿、色、味の三拍子がそろって、数ある魚のうちでも、最も日本人に愛されている「たい」は万葉集にも歌われています。あの桜色は、豪華な餌・車えび (えびの殻に含まれているアスクキサンチンという色素(ゆでると赤くなる色素)を含む) を常食して育ったからにはかなりません。
たいの分布は、北海道・道南以南、日本各地の沿岸。近年は、養殖物が幅をきかせでいますが、昧・色とも天然物には及びません。輸入物も多くみられるようになりました。
さて、たいは、脂肪が少なく、栄養価の高いたんばく質を含み、消化吸収がいいので子どもやお年寄り、病中・病後によい食品です。うま昧成分のグルタミン酸やイノシン酸をバランスよく含むので、淡泊な昧にも深みがあります。
栄養的な特徴は、消化液の分泌を促して糖質の代謝を助長し、エネルギーに変えるビタミンB1が豊富です。B1が不足すると糖質が分解できずに、乳酸などの疲労物質がたまり、疲労感や食欲不振になったりします。夏まけするのは、汗と一緒にB1を失い、糖質が充分活用できずに、ぐったりとして、食欲もなくなった状態です。
また、糖質は脳や神経にとっても大切なエネルギー源ですから、不足するとイライラしたり、集中力を欠くことになります。このほかに、血中コレステロールを抑制する・強肝作用などに働くタウリン、脳神経の働きを助ける・血行をよくするなどに有効なナイアシン、塩分を体外に運ぶカリウムも多く含みます。
調理のポイント
何といっても刺し身に限るのですが。養殖物は、淡泊なはずが、時に脂っこい場合もあります。それでも新鮮なら、韓国風や中華風のタレでサラダ風に、という手もあります。

さて、残ったら、塩焼きにして冷凍し、あとで「たい飯」などに用いてもよいでしょう。
選び方と保存
種類によって旬が異なりますが〝マダイ″は冬から春。〝チダィ、クロダイ″は夏です。日が澄み、日の上が青みを帯び、鮮紅色に輝き、背は黒光りし、身が締まったものが極上です。
天然物は尾ビレはスーッとなめらかな円を描き、縁が黒い。養殖物は、尾ビレのまんなかが折れた形。飼料や日焼けで体色は黒く澄んでいます。輸入物は少し細めの体で色つやがよく、目が大きいのが特徴です。
効果的な組み合わせ
日本人の主食は「米」 です。米の糖質をエネルギー化するのにビタミンB1を多く消費します。B1は心がけて補給しておきたいビタミンの一つです。
〝白いご飯(糖質) +たい (ビタミンB1)″はおいしいだけでなく、栄養的にもいいコンビだったわけです。
豊富に含まれるビタミンB1の相手役は、ねぎ、玉ねぎ、にらなどに含まれる刺激的な臭気成分のアリシン。副菜や汁ものなどにこれらの食品を上手に組み合わせて。


サンマの栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 9, 2009

栄養と薬効
北太平洋・日本海に広く分布し、数百万から数億の大集団で回遊しています。わが国では、年間を通して日本列島に沿って移動しています。
「薬の魚・さんま」といわれるのは、生活習慣病を予防するEPA・DHAの宝庫であること、ビタミンD・タウリン・ナイアシンなどもたっぷり含まれているからです。
青魚に特有の栄養素・EPAは、血液をサラサラに保つといわれています。血液には、さまざまな成分が存在しますが、動脈硬化の原因になるのは、血液を固める作用のある血小板。けがをしたときには傷を治してくれるのですが、動脈硬化のときには、血小板のこの大事な作用も裏目に出てしまい、血管の中でコブを作って血管を狭くしたりしています。EPAは血小板が不用意に集まって血液の固まるのを防ぎ、血液がいつもスムーズに通ることができるようにするのです。一方、DHAは脳細胞を活発化し、ボケ防止に役立ちます。また、同様の効用から、学習期にある子どもにも積極的にとってもらいたい栄養素です。
骨や歯を丈夫にするカルシウム、カルシウムの吸収率を高めるビタミンDが豊富。血合いには肢が多く、口角炎・口唇炎の予防に効果的です。
調理のポイント
薬効は脂にあります。焼き魚にするときは、姿のまま、脂を落とさないようにするのがポイント。ところで、焼き魚の焦げには発ガン物質が含まれています。この物質を分解するのは、大椴の根に含まれているアミラーゼという酵素。焼き魚にはおろし大根の組み合わせで。

選び方と保存
秋の下りさんまで、口先や尾のつけ根に黄色味をさした「大漁さんま」は、脂がのって絶品です。一般的には、30cm以上で、身が堅くはり、尾まで太っていて、ウロコがついたものは新鮮です。
効果的な組み合わせ
〝青背の魚″ の油は不飽和脂肪酸。EPA、DHAを豊富に含みます。これらの体内で
の酸化を防ぐために、β-カロチンの多い緑黄色野菜、ビタミンEの多い植物油や種実類と一緒にとると効果が高まります。