エビの栄養価と薬効
Posted by admin on 12月 14, 2009
栄養と薬効
えびの種類は3000種もあるのですが日常的に食用にするのは、クルマエビ・イセエビ・シバエビ・ボタンエビ・サクラエビなどと数少ないものです。最近は天然物が激少し、養殖物、輸入物が多く出回っています。
えびの主成分は たんばく質で100g中20g前後。脂肪は少なく1g前後の低脂肪です。ミネラルはほとんど含まれていませんが、血中コレステロールを下げる働きがある、うま昧成分のタウリンが豊富なことは魅力です。
タウリンは、高血圧が原因となる血管障害(心臓病・肝臓病・脳卒中) の予防効果があります。
また、肝臓機能を高め、解毒作用を強化し、また、コレステロールが原因となる胆石症の予防・改善に働きます。小腸の蠕動運動も盛んにするといわれています。
特筆すべき有効成分は、殻に大量に含まれているキチン質 (不溶性植物繊維)。この成分は、自然治癒力の強化や免疫力の活性化に有効では注目されています。
小さなえびは殻ごと、天ぷらのえびのしっぼももちろん食べたい。キチン質がとれ、カルシウムの補給源にもよいからです。鉄も含みますから貧血予防にもよいでしょう。
調理のポイント
煮ものでは、背ワタを抜いてから調理するのが一般的ですが、芝えびについてはその必要はありません。煮すぎると身が硬くなり、あま味もとびますから要注意。
ゆでるときは、塩と酢少々を用いると、鮮紅色になります。天ぷらのときは尾と剣先の先を切り、中の水をしごき出しておきます。
選び方と保存
えび独特のあま味は、グリシン・アラニンなど数種の遊離アミノ酸によるものですが、旬にはこれらの成分がまして一層おいしくなります。えびの種類によって旬が異なります。刺し身などではチェックが必要。
ちなみに、車えびは夏から冬にかけて、伊勢えびは秋から冬にかけて、芝えびは秋が旬です。いずれも、頭のつけ根がしっかりしていて、全体に透明感のあるものが新鮮です。むきえびなら、身が締まって太っているものを選びます。
効果的な組み合わせ
不足するβ―カロチン、ビタミンCなどのビタミン類、各種ミネラル類を他の食品で補うような献立にすれば、食事全体のバランスがとれて、えびに含まれる特徴的な栄養もグレードUPして長寿食に。
タウリンと相乗効果を発揮するのは、食物繊維です。食物繊維というと、ごぼうやれんこんを思い浮かべますが、これらは不溶性の繊維。果物や海草に含まれる水溶性繊維も視野に入れてメニューを考えると、幅広い展開ができます。
金目鯛の栄養価と薬効
Posted by admin on 12月 1, 2009
栄養と薬効
太平洋・インド洋・大西洋の水深200mにすむ深海魚です。体色は海の中では淡い赤
ですが、捕獲されて死ぬと鮮紅色になります。姿がよく、お目出たい赤色ですから、尾頭つきにして祝い魚として用いることも多いようです。
栄養の特徴は、たんばく質の良否を表すたんばく価100を誇る質のよいたんばくと、脂質が多いことです。また、血液の構成成分である鉄、ビタミンB群、骨や歯を作り、多くの生理作用を担うリンを、過度にバランスよく含んでいます。
比較的多いのは、ビタミンB1とB2です。ビタミンB1は、糖質の代謝に重要な働きをしてエネルギーの産出を助けますが、別名〝神経のビタミン″と呼ばれ、不足するとイライラしたり、集中力を欠いたりします。夏パテ解消などにも有効です。
ビタミンB2は、〝発育促進や美容のビタミン″。糖質・脂質の代謝に関与し成長を促進するほか、たんばく質とビタミンE(種実類や植物油に多く含まれる) がバックアップすると、きれいな肌を作るというビタミンです。
調理のポイント
脂肪が多いのですが、割合にさっぱりしていて幅広く使えます。不足しているビタミン類を補う意味から、副菜に緑黄色野菜をつけると、栄養レベルはアップします。
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選び方と保存
金色の大きな目が印象的な魚。スーパーなどでは一年中見かけますが、脂がのって旨いのは冬期。目が金色に光っていて白目が澄んでいるものを。また、ウロコがしっかりつき金色に輝いているものが新鮮。
カツオの栄養価と薬効
Posted by admin on 11月 23, 2009
栄養と薬効
かつおは全世界の暖海に広く分布する回遊魚です。日本近海には春先の黒潮にのって北上し、秋には三陸沖でUターン。かつおほど鮮やかな季節感を届けてくれる魚はほかにはありません。
栄養的な特徴は、ホルモンの生成に関与するたんばく質を100g中25gを占めるほど含み、血合いには健康増進に役立つビタミンB12・ナイアシン・鉄・タウリンを豊富に含み、その成分と量はレバーに勝るとも劣らないといわれています。
ビタミンB12 (100g中16.2g。魚肉ではトップ) は悪性貧血の予防、神経のバランスを保つなどに働くビタミンです。
ナイアシンは血行をよくするほか、二日酔いも予防する。鉄は貧血を予防し、タウリンは血圧やコレステロールを下げるという有効成分です。
また、カルシウムの吸収を促進し、骨租繋症を予防するリンやビタミンDを含んでいることも魅力です。薬効のある魚として貫禄充分です。
ところで、初夏に出回る初がつおは、江戸時代は「女房を質に入れても食べたい」と思わせるほどの人気でした。
実は、その女性にこそ食べてもらいたい〝かつお″ です。
女性にとっての薬効は、まず、豊富に含まれるカルシウム、カルシウムの吸収を促進し、骨租馨症を防いでくれるビタミンD、ホルモンの生成にかかわる良質たんばく質、疲労回復や神経に作用するビタミンB群、血を作る鉄、血液をきれいにする不飽和脂肪酸のEPA (エイコサペンタエン酸)。
美しく活動的な女性にぴったりの食材なのです。
調理のポイント
ほどよい脂肪と、うま昧成分たっぷりのかつおは、新鮮なものなら、〝たたき″が一番でしょう。鮮度が落ちやすいかつおの生臭みをあぶることで、いぶし香をつけ、表面を焼き固めて、うま味を封じ込める調理法。
和風なら、好みの薬味をたっぷり添える。洋風なら、にんにくを利かせたオリーブ油で作ったドレッシングにハーブがことのほかよく合います。
選び方と保存
旬は、うれしいことに、初がつおの新緑の晩春のころと、戻りがつおの秋と2回。初がつおは脂肪が少ないのでさっぱりとした味わい。戻りがつおは脂がのつていて、まぐろにまけない濃厚な風味が身上です。切り身で買う場合は血合いの部分がはっきりしているものを。丸ごとなら、エラが赤く、表面の縞模様がくっきりしているものがおいしく新鮮です。
効果的な組み合わせ
「勝魚」という名にふさわしいヘルシーさ。緑黄色野菜のビタミン類、植物油や種実類のビタミンEなどを合わせて、EPA・DHAの酸化を防げば栄養満点。有効成分のカプセル・血合いは捨てずに活用を。
帆立貝の栄養価と薬効
Posted by admin on 11月 13, 2009
栄養と薬効
帆立貝は、昔、殻を帆のように立てて海上を進むと信じられていました。しかし、これは俗説。
実際は強く殻を開閉して殻のすき間から海水を噴射し、ジェット推進によって一度に1~2mも海中を移動するのです。寒海性で、東北地方から北海道、サハリン近海、オホーツク海に分布します。
天然物の主産地は北海道や青森ですが、近年は市場に出回るほとんどが養殖物です。
帆立貝柱は、高たんばく・低カロリーで、糖質や脂質の代謝に関与するビタミンB2を含みますからダイエットには最適食品です。
ほかに、ビタミンE、鉄、亜鉛、タウリンなどを豊富に含みます。なかでも、とくに注目したいのはタウリンが多いこと。タウリンは魚肉に含まれる含硫アミノ酸の一種ですが、帆立貝柱の含有量は、その中でもトップクラスです。肝臓機能を高め、心血管疾患の予防などに働くほか、網膜の発達を促進させたり、視力の低下を防いだりする作用があり、疲労で衰えた視力を回復するよう働いてくれます。食物繊維と組み合わせると相乗効果で効用が高まります。
ミネラルのうち、亜鉛は〝かき″に次ぐ量です。亜鉛は、味覚や嗅覚の機能を正常に保つように働く栄養素。
ストレスが多いと亜鉛の消費量がますといわれています。ストレスが過剰な人にはうってつけの食品。
独特のうま味のもとはグルタミン酸、イノシン酸などから生まれ、生食でも充分おいしいのですが、干し貝のほうが、栄養価やうま味、薬効がより上回ります。
中国料理では乾貝(かんぺい) といい、高級中華料理素材として用いられています。
濃厚なうま味のあるスープがとれます。
調理のポイント
殻つきの帆立貝から身を外すときは、平らなほうを上にして持ち、隙間からナイフを差し込み、上の殻についている貝柱を殻に沿って切り、次に下の殻から貝柱を外し、ヒモ、ワタを外します。
腸に毒をもっている場合があるので、殻つきのものは貝柱とヒモ以外は食べないように注意しましょう。
民間療法の食養に、疲れ目に、大根を皮ごとすりおろした汁に、帆立貝柱を加えてスープを作り、続けて飲む方法があります。
選び方と保存
冬から春が旬ですが、3~4年ものがおいしく、殻つきなら口を少し開け、触るとさっと殻を閉じるものが新鮮です。むき身なら、指ではじくと弾力があり、柱につやがあるもの。
貝柱なら柱が大きく、こんもりと盛り上がり、透明感とつやのあるものを選びます。
ワタが黒ずんでいるものは鮮度が落ちています。ワタは生食しないように。毒性プランクトンを食べていると中毒になることがあります。
効果的な組み合わせ
貝柱のたんばく質含有量は貝類の中では最高。100g中20.8g (貝全体では13.8g)。このたんばく質が吸収を高める栄養素は、カルシウム、鉄、ビタミンCです。とくに、これらを含む緑黄色野菜とは「仲よし」と覚えておくとよいでしょう。骨租髭症、鉄欠乏性貧血、風邪などの感染症を予防します。ビタミンB2も豊富です。ビタミンEと組み合わせればはりのある肌作り効果があります。タウリンは食物繊維とで、肝臓の働きを高め眼精疲労に有効です。
鯛の栄養価と薬効
Posted by admin on 11月 10, 2009
栄養と薬効
姿、色、味の三拍子がそろって、数ある魚のうちでも、最も日本人に愛されている「たい」は万葉集にも歌われています。あの桜色は、豪華な餌・車えび (えびの殻に含まれているアスクキサンチンという色素(ゆでると赤くなる色素)を含む) を常食して育ったからにはかなりません。
たいの分布は、北海道・道南以南、日本各地の沿岸。近年は、養殖物が幅をきかせでいますが、昧・色とも天然物には及びません。輸入物も多くみられるようになりました。
さて、たいは、脂肪が少なく、栄養価の高いたんばく質を含み、消化吸収がいいので子どもやお年寄り、病中・病後によい食品です。うま昧成分のグルタミン酸やイノシン酸をバランスよく含むので、淡泊な昧にも深みがあります。
栄養的な特徴は、消化液の分泌を促して糖質の代謝を助長し、エネルギーに変えるビタミンB1が豊富です。B1が不足すると糖質が分解できずに、乳酸などの疲労物質がたまり、疲労感や食欲不振になったりします。夏まけするのは、汗と一緒にB1を失い、糖質が充分活用できずに、ぐったりとして、食欲もなくなった状態です。
また、糖質は脳や神経にとっても大切なエネルギー源ですから、不足するとイライラしたり、集中力を欠くことになります。このほかに、血中コレステロールを抑制する・強肝作用などに働くタウリン、脳神経の働きを助ける・血行をよくするなどに有効なナイアシン、塩分を体外に運ぶカリウムも多く含みます。
調理のポイント
何といっても刺し身に限るのですが。養殖物は、淡泊なはずが、時に脂っこい場合もあります。それでも新鮮なら、韓国風や中華風のタレでサラダ風に、という手もあります。
さて、残ったら、塩焼きにして冷凍し、あとで「たい飯」などに用いてもよいでしょう。
選び方と保存
種類によって旬が異なりますが〝マダイ″は冬から春。〝チダィ、クロダイ″は夏です。日が澄み、日の上が青みを帯び、鮮紅色に輝き、背は黒光りし、身が締まったものが極上です。
天然物は尾ビレはスーッとなめらかな円を描き、縁が黒い。養殖物は、尾ビレのまんなかが折れた形。飼料や日焼けで体色は黒く澄んでいます。輸入物は少し細めの体で色つやがよく、目が大きいのが特徴です。
効果的な組み合わせ
日本人の主食は「米」 です。米の糖質をエネルギー化するのにビタミンB1を多く消費します。B1は心がけて補給しておきたいビタミンの一つです。
〝白いご飯(糖質) +たい (ビタミンB1)″はおいしいだけでなく、栄養的にもいいコンビだったわけです。
豊富に含まれるビタミンB1の相手役は、ねぎ、玉ねぎ、にらなどに含まれる刺激的な臭気成分のアリシン。副菜や汁ものなどにこれらの食品を上手に組み合わせて。