カキの栄養価と薬効

Posted by admin on 2月 1, 2010

栄養と薬効
欧米ではRがつかない月はかきを食べないといいます。日本でも「桜が散ったら食べるな」と戒めています。ちょうどそのころから産卵して、味が悪くなるうえに、中毒を起こしやすいからです。ただし、例外があります。夏がき (岩がき) で、能登・三陸・厚岸・有明海が有名な産地。
栄養的な特徴は、鉄・鋼・亜鉛・マンガンなどのミネラルを豊富に含んでいることです。うま味の素は、タウリン、グリコーゲンをはじめとして、アラニン・グリシンなどのアミノ酸によるものです。
グリコーゲンやタウリンが豊富で、肝臓の機能を高める働きがあるからでしょうか、かきが滋養強壮に役立つことは、古くから、体験的に知られていたのです。
肝臓は、不要な物質の解毒をしたり、栄養素を上手に活用するために重要な働きをしています。その機能を高めるかきをたっぷりとることは、体の調子をベストに保ち、精力的に活躍できるということ。現代を強く生きぬくためにも、先人の知恵にならって、旬にはかきを食べたいものです。
また、亜鉛と銅の含有量は格段に多く、成長期の子どもや、貧血気味の女性、ストレスの多い人にも大切な食品です。

調理のポイント
「海のミルク」といわれるほど栄養素もうま味もたっぷりのかき。磯の香り、柔らかな口あたりがおいしいのです。加熱しすぎると堅くなり、風味もとびます。調理する前におろし大根か、濃い塩水で汚れやぬめりを落として用います。
生食は、「生食用」と表示したものに限ります。

選び方と保存
かきの味わいを充分に楽しめるのは生。
生食するなら殻つきのものに限ります。新鮮なものを見分けるのは難しいので、信用できるお店で購入するのが一番でしょう。
むき身も鮮度がわかりにくいのですが、つやがあり、身がふくらんで丸く盛り上がって、緑の黒みが鮮やかなものが良質といわれています。
貝柱が乳白色あるいは黄色に近いものは古くなっていますので注意しましょう。うま味がますのは11月から3月です。
効果的な組み合わせ
かきの、栄養特性のビタミンB1・B2、鉄、タウリンには組み合わせたい栄養素があります。食物繊維です。ビタミンB1には、魚の約半分のたんばく質を強化しながらB1の吸収をよくするアリシン。B2は美肌作りに、たんばく質プラス。ビタミンEやビタミンCを組み合わせれば一層効果的です。
鉄にはビタミンCを組み合わせます。たんばく質はやや少ないものの消化がよいので、お年寄りや子どもには安心して食べてもらえます。


シジミの栄養価と薬効

Posted by admin on 1月 13, 2010

栄養と薬効
土用しじみ、寒しじみと呼ばれるように、しじみの旬は夏と冬。千葉・茨城県にある利根川河口、島根県の宍道湖、滋賀県の琵琶湖、青森県の八郎潟などが主な産地で、一般によく出回る品種は、「ヤマトシジミ」や「マシジミ」 です。この2つは店頭に並んだ時点ではほとんど見分けがつかなくなってしまいますが、琵琶湖でとれる 「セタシジミ」は特徴的で、殻の頭が三角にとがっています。
栄養特性は、まず、良質たんばくがあること。しじみのたんばく質は、量は少ないながらも卵や牛肉に匹敵するぐらい良質のものです。必須アミノ酸のバランスがとれているので消化吸収がよく、肝臓に負担がかかりません。また、肝臓の働きを促進させるグリコーゲン、レバーに匹敵するビタミンB12なども含まれます。ビタミンB12は、悪性貧血を予防し、神経の働きにも不可欠のビタミンです。鉄も充分です。
お酒を飲んだあとのしじみ汁はこれらの栄養特性が、みそ汁に浸出していて、みそとともに肝臓をいたわるのです。さらに、梅干しを一緒に食べるとより効果的。梅干しのピクリン酸が肝機能を高めるため相乗効果があるからです。
調理のポイント
砂出しする場合は、真水につけ新聞紙などをかぶせ、暗くしておくのがポイントです。殻を開かないものは取り除きます。生のしじみにはビタミンB1を分解してしまうアノイリナーゼという酵素がありますから、生食できません。必ず加熱しましょう。とはいえ、加熱しすぎは、香りや風味を損なうので注意します。
また、しじみのエキスは溶け出すので、汁ものに使うのがおすすめです。肝臓の機能を高める 〝みそ″と合わせると、相乗効果があり、二日酔いなどにはぴったりです。
分量に水にみそを溶き入れ、火にかけてぬるくなったら、しじみを加え、口が開いたら火を止めます。吸い口は粉ざんしょうを。

選び方と保存
殻がつやつやとして大きめで、殻が薄く、色味が濃いもの。触れたとき、勢いよく殻を閉じるものは新鮮です。殻が開きっぱなしのものは不可です。夏は砂出しがすんだら、便うまで冷蔵します。

効果的な組み合わせ
しじみ自体は、普通は一度にたくさん食べる食品ではありません。肝臓機能を高めるというしじみの働きをより強化するということから、同じように働く、里芋に含まれるムチン・ガラクタン、鶏肉や卵に含まれるメチオニンなどと組み合わせた献立を考えるのは一法です。しじみのみそ汁に、鶏肉で主菜、里芋で副菜というように。

豊富に含まれている鉄にはビタミンCを。ビタミンB2・B12に対してはビタミンEの組み合わせが効果的でしょう。


タコの栄養価と薬効

Posted by admin on 12月 26, 2009

栄養と薬効
たこは、日本とイタリア・ギリシャ・スペイン以外は食用としません。日本近海で捕獲されるたこはおなじみの、マダコ・ミズダコ 二アナガダコ・イイダコなどをははじめとして約60種ほど。弥生時代の遺跡からたこつぼが見つかっていますから、日本人とたこのおつき合いは古い。
さて、栄養的な面ではたんばく質が100g中6.4gで、いかより少し多く含まれ、良質なたんばくです。このたんばく質は硫黄を含むアミノ酸が少ないのですが、米には、このアミノ酸が豊富ですから、まさしく、日本人が体験的な知恵で、長らく食べてきた食品といえましょう。
ビタミン類では、B2を普通の魚の2~5倍含みますが、長時間の加熱で半減します。刺し身なら十二分に活用できます。
ビタミン性の効用は、脂質・糖質の代謝を促進し、また、粘膜、皮膚・髪・爪を健やかに保つことです。不足すると、皮膚と粘膜に境、たとえば口角に炎症を起こしたり、目がゴロゴロするなどの影響を及ぼします。
特筆する栄養素は、タウリンです。タウリンは魚介に多い成分で、高血圧、高血圧が原因となる血管障害 (脳卒中、心臓病など)を防ぐほか、肝臓の機能を高めて解毒作用を強化、コレステロールが原因となる胆石症をはじめとして各症状を防ぎます。
また、視力低下、神経系機能の改善にも有効です。このタウリンがたっぷり含まれているのは魅力です。また、味覚障害を防ぎ、血液に循環をよくするなどに有効な亜鉛も含まれています
調理のポイント
柔らかくゆでるには、大根おろしをたっぷり入れた湯で20~30分ゆで、さめるまでそのままおくと柔らかくゆで上がります。

選び方と保存
晩春から初秋にかけてが旬。近海物は吸盤の中も外も一様に小豆色をしていますが、輸入物は吸盤の中が白いので区別できます。新鮮なものはソバカスのような斑点があり、弾力があって吸盤が吸いつくようなもの。
ゆでたものは、表面に粘りが出ているようなものは不可。保存は、柔らかくゆでてさまし、ラップに包んで冷蔵します。
効果的な組み合わせ
よく知られているのはタウリンが豊富なこと。タウリンには食物繊維を組み合わせると相乗作用で肝臓の機能を高めます。この働きを支えるのは、たんばく質やビタミンE。若々しさを保ちます。


カニの栄養価と薬効

Posted by admin on 12月 16, 2009

栄養と薬効
かには日本国内だけでも800種以上も生息していますが、有名なのは、北海道のタラバガニ(カニではなくヤドカリの類)・ケガニ・タラバガこの仲間のハナサキガニ、日本海産のズワイガニ(越前がに・松葉がに)、本州津軽海峡以南にすむガザミでしょう。

近年はゆでたもの、冷凍されたものの輸入物が多く出回っていますが、それでも、だんだん高嶺の花の食品になっていくのが残念です。
栄養的な特徴は、低カロリーのわりにたんばく質が豊富なこと。そして、タウリン味覚や嗅覚異常を予防する亜鉛、鉄の利用を助けて貧血を予防する銅などの含有量も多いことです。
また、カルシウムも豊富です。カルシウムは、骨や歯を丈夫にするほか、大脳などで神経系の興奮を調整してストレスをやわらげるなどにも働きます。大人も子どもにとっても、ストレスの多い現代生活には、カルシウムは不可欠の栄養素になりました。
糖質、脂質の代謝に働く、血行をよくするナイアシンも含みます。ビタミンB群のバックアップの必要な成分です。
また、タウリンは、肝臓機能を強化することから、お酒をよく飲む人・OA機器などで目を酷使する人には、やさしい栄養素です。食物繊維と一緒にとると相乗効果が狙えます。
調理のポイント
生で超新鮮なら〝あらい″にかぎります。普通は、生のものを塩ゆでにして二杯酢やサラダに用います。冷凍物やゆでたものは、蒸して使います。

選び方と保存
ズワイガニは1~3月、タラバガ二は冬。ケガニは冬を中心に、ガザミは身は夏、卵巣を味わうのは冬です。かに一般にいえることは、活けのものは、持ち上げると脚をハタハタするようなら生きている証拠です。
ゆでたものなら、手に持って重量感のあるものが身が充実しているでしょう。甲羅の色がきれいで関節が黒ずんでいないものは鮮度がよいとみていいでしょう。
ガザミは甲羅の左右がとんがり、ピンク色になっているものはワタが詰まって美味。
効果的な組み合わせ
タウリン・ナイアシン‥ミネラル類が豊富ですが、各種ビタミンは低レベルです。
不足するビタミン類を、緑黄色野菜や柑きつ類、きのこ、種実、植物油などを献立に組み入れて、献立全体で栄養効果を高めることが大切です。
しかし、かにそのものの風味と味を楽しみたいのも本音のところです。時に、洋風で楽しむのでしたら牛乳がよく合いますし、マヨネーズも好コンビです。そうなれば、合わせる食材のイメージが広がります。