アサリの栄養価と薬効

Posted by admin on 2月 24, 2010

栄養と薬効
「漁る」から名づけられたことからもわかるように、春の潮干狩りの主役的存在。主産地は、東京湾・伊勢湾・三河湾・瀬戸内海・有明海などの全国各地。波打ち際から10mくらいの深水までの海底に、5cmくらいもぐってすんでいます。
栄養の特徴は、脂肪が少なく (かれいやひらめ並に低い)、たんばく質がたんばく価が87と優秀(卵100) な点。

また、ビタミンB1は貝類では最高の含有量を誇ります。B2、タウリン、鉄、マグネシウムなども豊富です。わけても、ここ数年、動脈硬化などに有効だといわれ、ますます人気が高まっているタウリンという成分がたっぷり含まれていることは注目に価します。タウリンは、
アミノ酸の一種ですが、血液中の余分なコレステロールを排出してくれる作用、肝臓機能の向上や心血管性疾患などの予防が期待できます。
また、血液のヘモグロビンの成分になる鉄も豊富。酸素供給に関係していますから元気な血液でいられるというわけです。

また、体内で合成されないビタミンB12の供給源でもあります。葉酸と協力しあって赤血球の産出に働き、中枢神経系に関与します。不足すると悪性貧血や神経疾患などが起こります。
ところで、貝類特有のうま味は、コバク酸の多いことによるのですが、あさりは、帆立貝に次いで多く、調理上では〝だし″を必要としません。また、あま味はグリコーゲン (動物性甘味) によるものです。
調理のポイント
あさりは1年中出回っていますが、2~4月は身が太り、うま昧成分もふえるので味わいどき。逆に初夏から初秋にかけては中毒を起こしやすいので十分加熱するなどして注意して用います。
おいしく味わうために、生きていることが条件。

砂出しは、海と同じ2~3%の塩水につけます。水の量は貝殻がすれすれで水につかるぐらいにし、暗いところに置くのがポイントです。

選び方と保存
旬の春、うま味の素になるコハク酸が増加します。殻つきのものは模様が鮮明で、ぬめりのあるもの。殻を固く閉じ、塩水に入れると水管から勢いよく水を噴出するものは新鮮。
必ず、生きているものを使います。むき身なら、弾力とつやのあるものを選びます。
老月になると模様が不鮮明になります。

効果的な組み合わせ

全体食ですから、バランスのいい栄養を丸ごと食べることになります。特筆すべき栄養素はビタミンB群ですから相棒はビタミンE。脂質の代謝をよくするのでダイエットにも必要な成分です。

ビタミンB12は菜食主義の人、胃を手術した人、高齢者は吸収が悪くなっているので注意が必要です。いずれも水溶性ビタミンなので、汁ごと食べる料理にして無駄なく食べましょう。


シジミの栄養価と薬効

Posted by admin on 1月 13, 2010

栄養と薬効
土用しじみ、寒しじみと呼ばれるように、しじみの旬は夏と冬。千葉・茨城県にある利根川河口、島根県の宍道湖、滋賀県の琵琶湖、青森県の八郎潟などが主な産地で、一般によく出回る品種は、「ヤマトシジミ」や「マシジミ」 です。この2つは店頭に並んだ時点ではほとんど見分けがつかなくなってしまいますが、琵琶湖でとれる 「セタシジミ」は特徴的で、殻の頭が三角にとがっています。
栄養特性は、まず、良質たんばくがあること。しじみのたんばく質は、量は少ないながらも卵や牛肉に匹敵するぐらい良質のものです。必須アミノ酸のバランスがとれているので消化吸収がよく、肝臓に負担がかかりません。また、肝臓の働きを促進させるグリコーゲン、レバーに匹敵するビタミンB12なども含まれます。ビタミンB12は、悪性貧血を予防し、神経の働きにも不可欠のビタミンです。鉄も充分です。
お酒を飲んだあとのしじみ汁はこれらの栄養特性が、みそ汁に浸出していて、みそとともに肝臓をいたわるのです。さらに、梅干しを一緒に食べるとより効果的。梅干しのピクリン酸が肝機能を高めるため相乗効果があるからです。
調理のポイント
砂出しする場合は、真水につけ新聞紙などをかぶせ、暗くしておくのがポイントです。殻を開かないものは取り除きます。生のしじみにはビタミンB1を分解してしまうアノイリナーゼという酵素がありますから、生食できません。必ず加熱しましょう。とはいえ、加熱しすぎは、香りや風味を損なうので注意します。
また、しじみのエキスは溶け出すので、汁ものに使うのがおすすめです。肝臓の機能を高める 〝みそ″と合わせると、相乗効果があり、二日酔いなどにはぴったりです。
分量に水にみそを溶き入れ、火にかけてぬるくなったら、しじみを加え、口が開いたら火を止めます。吸い口は粉ざんしょうを。

選び方と保存
殻がつやつやとして大きめで、殻が薄く、色味が濃いもの。触れたとき、勢いよく殻を閉じるものは新鮮です。殻が開きっぱなしのものは不可です。夏は砂出しがすんだら、便うまで冷蔵します。

効果的な組み合わせ
しじみ自体は、普通は一度にたくさん食べる食品ではありません。肝臓機能を高めるというしじみの働きをより強化するということから、同じように働く、里芋に含まれるムチン・ガラクタン、鶏肉や卵に含まれるメチオニンなどと組み合わせた献立を考えるのは一法です。しじみのみそ汁に、鶏肉で主菜、里芋で副菜というように。

豊富に含まれている鉄にはビタミンCを。ビタミンB2・B12に対してはビタミンEの組み合わせが効果的でしょう。


カニの栄養価と薬効

Posted by admin on 12月 16, 2009

栄養と薬効
かには日本国内だけでも800種以上も生息していますが、有名なのは、北海道のタラバガニ(カニではなくヤドカリの類)・ケガニ・タラバガこの仲間のハナサキガニ、日本海産のズワイガニ(越前がに・松葉がに)、本州津軽海峡以南にすむガザミでしょう。

近年はゆでたもの、冷凍されたものの輸入物が多く出回っていますが、それでも、だんだん高嶺の花の食品になっていくのが残念です。
栄養的な特徴は、低カロリーのわりにたんばく質が豊富なこと。そして、タウリン味覚や嗅覚異常を予防する亜鉛、鉄の利用を助けて貧血を予防する銅などの含有量も多いことです。
また、カルシウムも豊富です。カルシウムは、骨や歯を丈夫にするほか、大脳などで神経系の興奮を調整してストレスをやわらげるなどにも働きます。大人も子どもにとっても、ストレスの多い現代生活には、カルシウムは不可欠の栄養素になりました。
糖質、脂質の代謝に働く、血行をよくするナイアシンも含みます。ビタミンB群のバックアップの必要な成分です。
また、タウリンは、肝臓機能を強化することから、お酒をよく飲む人・OA機器などで目を酷使する人には、やさしい栄養素です。食物繊維と一緒にとると相乗効果が狙えます。
調理のポイント
生で超新鮮なら〝あらい″にかぎります。普通は、生のものを塩ゆでにして二杯酢やサラダに用います。冷凍物やゆでたものは、蒸して使います。

選び方と保存
ズワイガニは1~3月、タラバガ二は冬。ケガニは冬を中心に、ガザミは身は夏、卵巣を味わうのは冬です。かに一般にいえることは、活けのものは、持ち上げると脚をハタハタするようなら生きている証拠です。
ゆでたものなら、手に持って重量感のあるものが身が充実しているでしょう。甲羅の色がきれいで関節が黒ずんでいないものは鮮度がよいとみていいでしょう。
ガザミは甲羅の左右がとんがり、ピンク色になっているものはワタが詰まって美味。
効果的な組み合わせ
タウリン・ナイアシン‥ミネラル類が豊富ですが、各種ビタミンは低レベルです。
不足するビタミン類を、緑黄色野菜や柑きつ類、きのこ、種実、植物油などを献立に組み入れて、献立全体で栄養効果を高めることが大切です。
しかし、かにそのものの風味と味を楽しみたいのも本音のところです。時に、洋風で楽しむのでしたら牛乳がよく合いますし、マヨネーズも好コンビです。そうなれば、合わせる食材のイメージが広がります。


ブリ・ハマチの栄養価と薬効

Posted by admin on 12月 5, 2009

栄養と薬効
温暖性の回遊魚で、回遊海域は、東シナ海、日本海、太平洋と3つのグループに分かれます。大きくなるにつれて呼び名が変わる出世魚で1mまで育つと〝ぶり″ になります。ちなみに、東京では、15cmをワカシ、40cmをイナダ60cmをワラサ1mをブリと呼びます。
近年は稚魚を採集して養殖するのが盛んで、天然物は少なくなりました。天然物では越前のぶりが有名です。
旬は厳冬のころ。脂ののったぶりには、青魚に共通する栄養特性のEPA・DHA、ビタミン類の含有量がピークになります。
たっぷり含まれているカルシウム、良質なたんばく質も魅力です。
脂には不飽和脂肪酸のEPA・DHAが豊富に含まれています (とくに養殖物のはまちは、いわしを餌にするので多く含む)。血中コレステロールを下げる・動脈硬化を防ぐ・脳の活性化をはかり痴呆を防ぐなど中高年にとっては大切な栄養素で、生活習慣病予防・改善に働きます。難点は酸化されやすいことですが、ぶりにはこれを防ぐビタミンEを含んでいることは幸いです。
また、強肝作用や脱コレステロールに役立つ、話題のタウリンも豊富。タウリンは血合いに多く含まれ、肉の3倍といいますから利用しない手はありません。
さらに、ビタミンB群の含有量が多く、特記すべきものにパミルトオレイン酸の豊富さ。脳の血管に栄養を補い、血管壁を丈夫にするといわれている成分です。
調理のポイント
旬のころは脂がのっているので、刺し身より、照り焼き・塩焼き・あら煮などで楽しむといいでしょう。かまの部分の塩焼きは絶品です。脂が多いので、いかに脂を制して調埋するかがポイントに。照り焼きなら、焼いて表面に浮いた脂を、紙に吸い取らせてからタレを塗って焼く。鍋照りも、表面を焼き固めて、鍋底ににじみ出た脂を、紙でふきとってから調味するのがコツです。
刺し身なら、さっぱりめのイナダやワラサあたりがよいでしょう。

選び方と保存

晩秋から冬、早春にかけて。太った人を「ぶりぶり太っている」というのは、ぶりの脂ののった「寒ぶり」からきたもの。
一尾ものでは、目が澄んでいて、尾が大きくて鋭く、体側の黄色い縞がはっきりしているものが旨い。切り身なら血合いの色が鮮やかなものが新鮮。新しいうちに食べるのが原則ですが、残ったらうすく塩をふり、ラップか、保存シートに包んで冷蔵します。
効果的な組み合わせ
脂がのっている旬のぶりはEPA・DHAがたっぷりです。酸化しやすい成分なので、β-カロチンビタミンEを組み合わせておきましょう。歯や骨の発育を促進するカルシウムの吸収をよくするビタミンDを豊富に含む点も生かします。


イワシの栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 14, 2009

栄養と薬効
大衆魚No.1のいわしは、魚好きの人によると、「たい」よりおいしいといいます。いわしの仲間は、ニシンやサッパなどで、ウルメイワシ・カタクチイワシは種類が違います。一般にいわしといえば、マイワシ(真鰯) を指します。
刺し身、つみれ、煮つけ、干物、フライと、どんな食べ方をしてもおいしいだけでなく、良質のたんばく質や、骨を丈夫にする栄養素がたっぷり含まれています。カルシウムの含有量は、100g当り70mgと多く、しかもカルシウムの吸収率を上げるビタミンDは抜群の量ですから心強い。つまり、一石二鳥で効率よくカルシウムを活用することができるのです。骨や歯の強化・骨租髭症を予防するためにも、たっぷり食べて骨に貯金しておきましょう。
ビタミンB2も豊富です。B2は成長を促進し、細胞の再生を助け、粘膜を保護する栄養素です。健やかな皮膚・髪・爪の維持に、目の疲れなど目には欠かせないビタミンなのです。
また、EPA (エイコサペンタエン酸)が多く、血液の流れをよくして血中コレステロールを下げる働きがあります。おまけに、頭をよくする・ボケ防止によいといわれる話題のDHA (ドコサヘキサエン酸)も含まれており、育ち盛りの子どもからお年寄りまで、生涯を通じて健康を守る魚。
おまけに脳神経の働きを助け、血液の循環をよくする成分・ナイアシンも含まれていますから効果抜群です。

調理のポイント
タップリ含まれているカルシウムを上手にとるには、いわしを骨ごと食べるのが一番です。梅干し煮は、梅干しの酸で骨まで柔らかくなり、丸ごと食べられます。しょうがを一緒に用いれば、いわし独特のにおいを消してくれます。
話題のEPA・DHAを含む不飽和脂肪酸は酸化されやすいので新鮮なうちに調理をすることが薬効活用の条件です。また、抗酸化作用のある緑黄色野菜と組み合わせるのがポイントです。
選び方と保存
ウロコがたくさんついていて、青く光り、身にはりがあり、眼が澄んではっきりしたものを選びます。体がピーンとし、身に比べて頭が小さく見え、腹太りがおいしい。
保存は新鮮ないわしを塩で締め、酒・みりんでゆるめたみそで2日ほど漬けるなど。
効果的な組み合わせ
EPA・DHAの体内での酸化を防ぐために緑黄色野菜に含まれるβ-カロチン、ビタミンC・Eと組み合わせましょう。


太刀魚の栄養価と薬効

Posted by admin on 11月 13, 2009

栄養と薬効
太刀に似た姿から、この名がつけられたといいます。平たく細長い形で、ウロコはなく、表皮は銀色の粉(グアニンによる)に輝き、1mにもなる大型の魚です。日本では、北海道から西日本、東シナ海まで広く分布して、群をなして大移動しながら生息しています。
全身を包んでいる銀色の粉は模造真珠に使われています。目立った栄養素はみられませんが、比較的多い脂肪には、動脈硬化や心筋梗塞の予防に役立つEPA、記憶力や集中力を高めボケ防止も有効なDHAが含まれています旬は脂ののった夏で、そのころがEPA・DHAも増加しています。
そのほかには、ビタミンA・Dも含まれます。Aは皮膚や粘膜の健康に欠かせません。Dは、カルシウムの骨への定着に必要などタミンです。
調理のポイント
刺し身、塩焼きが一番といわれる魚ですが、洋風・韓国風にも合うところを試みたい食材です。韓国風なら、にんにく・ねぎ・ごま・赤唐辛子・酒・砂糖・しょうゆ・ごま油のタレにつけてから焼き、つけ汁をからませて仕上げる料理。洋風なら、にんにくをきかせてトマト煮
込みなどがおいしい。

選び方と保存
初春から夏。最も脂がのって旨いのは夏。銀色の表皮が鏡のように輝いていて、皮のグアニン質が鮮明で傷がないこと。身が堅いもので、1m前後のものが美味です。切り身の場合も同様で、表皮のチェックをしてください。